ルイヴィトンロマンmm
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null『ま、待つザンス桜くん!!」 「……帰って。もう……帰ってください! っていうか早く帰れよ!!」  僕はザンスを振り払い、猛然とふすまを閉めました。 『痛い痛い挟んでる挟んでる!! ユゥはミィごとふすまを閉めてる! 違うんザンス! ミィは今日ユゥにお話があって来たんザンス! お願いだからミィの話を聞いて欲しいザンス!』  主人公に指先一つで吹き飛ばされそうな印象を与えるこの不審人物は、深紅の眼球を潤ませて僕を見つめてきました。 「こっちを見つめないでください……!!」 ザンスはふすまに挟まれながら、目をそらした僕に向かって言いました。 『ユゥはそれで良いのザンスか? ”天使による神域戒厳会議”から桜くんを守れるのはミィ達しかいないんザンスよ……!!』  ふすまを閉める僕の腕から……ふいに力が抜けます。 『ユゥのコトはきっとドクロちゃんが守るザンス。だから桜くんは決して彼女から離れないで行動して欲しいザンス!』 「えええ——」 「なんザンスかその思いっきり不満そうな顔は!!」 「だってー」 「だってじや無いザンス! 何度も言っているようにユゥはルルティエに命を狙われている身!! それがどんなことかわかっているんダンスか? 超タイヘンなコトなんザンスよ!!』 「それです! それが僕には信用できないんです!」  僕は思わず声を上げました。 『信用できない……?』 「信用しろってぃう方が無理です! 僕が将来、不老不死のクスリを開発してしまうから今のうちに僕を始末するですって……? それじゃあまるっきり漫画の世界じゃないですか」